Greetings from the Chairman
日本の未来を見据えて
一般社団法人プロダクティブ•エイジング研究機構(Institute for Research on Productive Aging; IRPA)は、最先端の老化•寿命研究によって、日本が「健康長寿国家」として明るい未来を築いていくことを目指しています。
IRPAの理念は、「プロダクティブ•エイジング(Productive Aging)の実現」です。プロダクティブ・エイジングとは、「国民、とりわけ高齢者が精神的にも肉体的にも健康を保持し、個人の生活においても社会に対する貢献においても生産的な生活を送る」ことを目指した生き方の一つの形、目標です。この目標を実現するために、次のような目的を掲げています。
1)老化•寿命のメカニズムを理解するための科学的研究を促進し、厳密な科学的基盤に則った抗老化方法論の開発と社会実装を実現する。
2)抗老化方法論の開発、社会実装に関する企業の皆様へのコンサルティングを行い、またカンファレンス、シンポジウム等の開催を通した最先端の科学的知見の共有を促進する。
3)市民公開講座等の開催、各種メディアとの連携により、健康長寿実現のための正しい科学的知識の普及•啓蒙活動を行う。
IRPAはこれらの活動の中で、世界的なリーダーシップを備えた若手研究者の育成を果たしていきたい、と望んでいます。日本の未来を担う若手研究者の方々に少しでも多くの活躍の場を提供していくことが叶えば、それに勝る喜びはありません。
またIRPA自体が発起人となり、2021年4月1日に、日本プロダクティブ・エイジングアライアンス(Japanese Alliance for Productive Aging; JAPA)を設立致しました(https://www.japa.inc)。現在13の法人会員、14の個人会員の皆様にご賛同を頂いて、年間3~4回の勉強会を開催し、情報の交換、抗老化方法論に関する議論を深めております。
IRPAはこれからもプロダクティブ・エイジングの実現に向けて鋭意邁進して参ります。今後とも、皆様からの益々のご指導、ご鞭撻、またご懇篤なご支援をお願い申し上げ、代表理事としてのご挨拶とさせて頂きたく存じます。
2022年7月1日
一般社団法人プロダクティブ・エイジング研究機構
代表理事 今井 眞一郎
今井眞一郎
一般社団法人プロダクティブ・エイジング研究機構
代表理事
ワシントン大学(米国ミズーリ州・セントルイス)医学部発生生物学部門・医学部門教授/
M. and T. Tanaka Family Distinguished Professorin Aging Research
1964年、東京⽣まれ。89年、慶應義塾⼤学医学部を卒業後、同⼤⼤学院で細胞の⽼化をテーマに研究。
97年に渡⽶し、マサチューセッツ⼯科⼤学のレオナルド・ガランテ教授のもとで、⽼化と寿命のメカニズムの研究を続ける。
2000年にサーチュインという全く新しい酵素の働きが酵⺟の⽼化・寿命を制御していることを発⾒。
01年よりワシントン⼤学助教授、08年より准教授(テニュア)、13年より現職。
専⾨は、哺乳類の⽼化・寿命の制御のメカニズムの解明および科学的基盤に基づいた抗⽼化⽅法論の確⽴。
著書に『開かれたパンドラの箱 老化・寿命研究の最前線』(朝日新聞出版)など。